食材事典



家族の一員として飼われるようになった犬達ですが 人間と同じような慢性疾患や老齢疾患に悩む犬も増えています。
そうならないためには健康なときから 自然治癒力が上手く働くような生活環境を整えてあげることが大切ではないでしょうか。
 病気になりにくい身体をつくるため、現在のドッグフード中心の食生活を見直し食事療法で犬の自然治癒力を高めましょう。
このページは獣医学博士 須崎恭彦先生のご厚意により先生の御著書を参考に作成しました。





ドッグフードのリスクを減らす食材


手作り食がいいのはわかるけど忙しくて作る時間がない と言う飼い主さんも多いと思います。
その場合はドッグフードだけにするのではなく ドッグフードのリスクを中和し、解毒、消化、排泄促進してくれる食材を加えましょう。

有害物質を排除するために 身体に害のある物は食べされないのが一番ですが、害のあるものが入ってきたとしてもそれが体内に残留することなく十分に排出されればよいのです。
食物繊維は有害物質を吸着して排出させる力に優れています。
サツマイモ、かぼちゃ、大豆、昆布、ワカメ、ひじき、大根、りんご、しいたけ、シメジ、えのきだけ、マイタケ
酸化を防止して癌や種々の疾患を予防するために 体内で発生する活性酸素は、癌の原因になるなど身体全体に悪影響を及ぼします。
抗酸化作用のあるビタミンを補給すれば身体に与える負担も少なくなります。
ブロッコリー、にんじん、かぼちゃ、キャベツ、ジャガイモ、すりごま
消化を促進させるために 消化酵素を外から補えば消化するときに身体にかかる負担が少なくなります。
病気などで身体が弱っているときは、消化酵素を多く含む食品を与えてください。
納豆、大根おろし、キャベツ
過剰タンパク質の除去(強肝、利尿) タンパク質を過剰摂取すると、余分なアミノ酸が肝臓で解毒処理され、尿や皮膚から排出されます。
皮膚病の多くの犬がタンパク質摂取過剰である場合が多いです。
肝臓を強化し、利尿作用を増強すればかなり改善できます。
強肝:かぼちゃ、ショウガおろし
利尿:かぼちゃ、小豆、大根おろし、キュウリ、ゴボウ、メロン、スイカ
免疫力を強化するために 普段から免疫力を高めるものを摂取していれば、細菌やウイルスに感染しても発症しませんし、発症したとしても軽度ですみます。 しいたけ、まいたけ、えのきだけ、大根




食材の効能

食材 効能
米(玄米が理想) 玄米には炭水化物、ビタミン、ミネラルがバランス良く含まれています。
玄米をたべさせると体力がつき、血液がきれいになり、老化を防止し、病気になりにくい体質になります。
ハトムギ ハトムギには消炎、利尿、鎮痛、排膿作用があり体内の水分や血液の流れをよくして新陳代謝を活発にし、解毒、排泄を促します。
また便秘予防、癌予防や癌化抑制の効果があります。
納豆 大豆を発酵させてつくる納豆はタンパク質の消化吸収率がよく、大豆の豊富なタンパク質を効率的に吸収できます。
納豆菌がつくる分解酵素は消化を促し、ビフィズス菌等の善玉菌を増やします。
小豆 小豆にはドロドロ血を綺麗にする作用があり、水分代謝を高めむくみを取る作用があります。
脂肪を代謝するので肥満のわんちゃんに効果的。
じゃがいも じゃがいもに含まれる豊富なビタミンCはデンプン質で保護されているので加熱しても余り減少しません。
肉の毒素を中和する食材として重要です。
大根 デンプン分解酵素が炭水化物の消化を促し、タンパク質分解酵素が血液を粘らせる過剰なタンパク質を分解、消化します。
その働きで排尿を促し、たいないの水分バランスを正常にします。
食物繊維が豊富なので便秘防止や癌抑制効果もあります。
大根は酵素が豊富なので生で与えるのが理想的ですが、大根の葉は油炒めにして与えると皮膚、歯、骨を丈夫にします。
かぼちゃ かぼちゃはカロリーが高く、血行を促進し皮膚や粘膜を丈夫にしてウイルスに負けない体質をつくります。
強肝作用もあり、便秘予防、高血圧予防、癌抑制物質を含むまさに長寿のための食材です。
さつまいも 食物繊維が多く、便秘を予防するだけでなくコレステロールや塩分の吸収を抑制するので、動脈硬化や高血圧予防に役立ちます。
皮下にビタミンCが多いので皮はむかないで与えましょう。
トマト 低カロリーで豊富なビタミン、ミネラルを含みます。
またリコピンという抗酸化物質には老化防止、癌予防などの効果があります。
にんじん にんじんにはベータカロチンが多く含まれ、夜盲症や白内障を予防します。
ミネラルや繊維質も多く、身体を温め胃腸機能を高めます。
また、貧血の改善、予防効果、生活習慣病予防の効果もあります。
生のにんじんにはビタミンCを分解してしまう酵素もあるので、すり下ろしたにんじんにレモン汁や酢をかけてあげると酵素が働かなくなります。
キャベツ 食物繊維が多く、酵素類も豊富です。
便通を良くし、胃腸の働きを助け胃潰瘍予防や治療に効果的です。
癌予防効果のある物質も多数含み、キャベツに含まれるカルシウムは吸収率が高いです。
細かく刻んで出来るだけ生で与えましょう。
過食すると甲状腺が腫れる場合がありますので注意してください。
ブロッコリー ブロッコリーは抗癌物質の含有量が高いですが加熱しすぎると、栄養素が壊れます。
加熱時間は5分以内にしましょう。
消化があまりよくないので細かく刻むなどしてください。
キャベツ同様、過食すると甲状腺が腫れる場合があります。
白菜 わんちゃんの胃腸に負担をかけない優しい食材です。
食物繊維が豊富で癌抑制物質もふくんでいます。
ごぼう ごぼうは食物繊維が多いので、腸内の老廃物を排泄し便秘を解消します。
また、コレステロールや食塩を吸着、排泄し、糖分の吸収抑制作用があるので糖尿病の犬には効果的です。
細かく刻んで良く加熱してから与えてください。
ピーマン ビタミン、ミネラルが豊富で癌抑制物質も含んでいます。
牛肉の毒消しに有効です。
しょうが しょうがには解熱作用、抗炎症作用、鎮痛作用、鎮咳作用、強心作用、抗酸化作用といった幅広い効能があります。
少量で動物性タンパクの毒消し作用があり、肝機能改善効果もあります。
こんにゃく こんにゃくには不要物を体外に排出する効果があります。
豊富な食物繊維と特殊酵素が血中コレステロールを下げ、動脈硬化を予防します。
ひじき 鉄分とカルシウムが非常に多く含まれているので、成長期の犬や貧血の犬にお奨めです。
消化が悪いので細かく刻み、良く加熱して与えてください。
こんぶ ミネラルと食物繊維、ビタミンB群、ヨウ素を大量に含みます。
身体の組織レベルでの代謝を促進させ、ナトリウムやコレステロールを排泄します。
また、血球の活性を高め癌を抑制する多糖類が豊富です。
細かく刻み、良く加熱して与えてください。
わかめ ミネラルと食物繊維、ヨウ素に富んでいます。
不要物を体外に排出し、血球の活性を高め癌を抑制する多糖類が豊富です。
きのこ類 食物繊維が多く余分な物を吸着排出する作用があるため、血糖値や血中コレステロールを下げる作用があります。
きのこ類に含まれる多糖類には癌予防、治療の効果があります。
フードプロセッサー等で出来るだけ細かく刻んでください。
りんご 食物繊維が多く便通を良くします。
腸内で善玉菌を増殖させる作用があります。
オリーブオイル オリーブオイルにはビタミンEやオレイン酸が多く含まれるため、悪玉コレステロールを下げ善玉コレステロールの値をあげます。
そのため、心臓や血管、血液のトラブル防止に効果があります。
ごま ごまの50%以上は脂質が占め、オレイン酸やリノール酸を多く含みます。
抗酸化物質が体内で発生する活性酸素を退治し、発癌抑制作用があります。
与える場合は粒のままだと消化されませんので、すりごまにして与えます。
市販のすりごまは表面積が増えて酸化している可能性が高いため与える直前にするようにしましょう。
魚類 動物性タンパク質源として肉類よりは薬物汚染のリスクが少ないと考えられますが、水質汚染が進み安心は出来ません。
比較的安全だと思われるのはいわし、にしん、天然物のサケ、まぐろです。
また、サケ、いわし、にしん等には炎症を抑える、血液の流れをスムーズにさせる、中性脂肪を低下させる作用があります。
肉、乳製品 ホルモン剤や抗生物質が残留している可能性を否定できないので、信頼の置ける農家から直接購入するか、リスクを知った上で適量を与えるという調整が必要です。




犬に与えてはいけない食品

ネギ類
(長ネギ、玉ねぎ、にら、わけぎ、らっきょう、あさつきなど)
ネギを与えると赤血球が破壊され、血尿が出るようになります。
ひどい場合は溶血性貧血(ネギ中毒)になります。
加熱しても作用は変わらないため、ネギ類の入った料理は与えてはいけません。
消化器を傷つける可能性のあるもの 加熱した骨は消化器に刺さる可能性があります。
生の鶏骨は比較的安心して与えられますが、危険性が無いとは言い切れません。
塩分の多い食品
(みそ汁、ラーメン、ハム、ベーコン、塩、醤油、スナック菓子など)
ナトリウムをとりすぎると心臓に負担がかかるなど、さまざまな弊害が出てきます。
香辛料
(唐辛子、コショウ、マスタードなど)
犬は臭覚が鋭いので香辛料など、刺激の強い食品は好みません。食べると胃腸を刺激して下痢をするなどのトラブルが発生します。
消化の悪い物
(冷たい牛乳、イカ、タコ、蟹、海老など)
消化が悪いと胃腸に負担がかかり下痢の原因になります。
生の卵白 皮膚炎、疲労、結膜炎を起こす可能性があります。
菓子
(ケーキ、アイスクリーム、チョコレート、など)
脂質と糖質が多すぎるためカロリーオーバーになり肥満しやすくなります。
特にチョコレートは心臓や中枢神経を刺激し、嘔吐や下痢を起こし、ひどい場合にはショック状態になったり、急性心不全で死亡する場合もあります。
じゃがいもの芽 ソラニンという毒を含んでいるので、必ず取り除いてください。
カフェイン
(コーヒー、紅茶、緑茶など)
不整脈を引き起こす可能性があります。
ぶどう 数粒食べた程度なら大丈夫のようですが、房ごと食べてしまった場合は胃洗浄などの処置をしないと命にかかわります。
干しぶどうも同じ作用がある為、ご褒美や、おやつに与えてはいけません。
原因は殺菌剤、除草剤、殺虫剤汚染、重金属、高い量のビタミンD、ぶどう特有のカビや菌類等が疑われ研究中です。

<「愛犬のための手作り健康食」 須崎恭彦 著  洋泉社 より引用>



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